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川崎フロンターレ「ベストメンバー」検証

川崎フロンターレがACLに注力するために Jリーグの試合で主力を温存したのではないかと非難された、という件について 個人的にはKET SEEさんの意見に激しく同意する。
しかし、「とはいえ8人入れ替えはやりすぎじゃね?」という意見があるのも事実である。 そこで、ここでは川崎の選手入れ替えがどの程度のものだったのかちょっと検証してみたい。

【目次】
(1) 「8人」ではなく「7人」
(2) 「非ベストメンバー」7人の実力
(3) 0-4という結果について

(1) 「8人」ではなく「7人」

関連報道では「直前のACLの試合から8人の選手を入れ替えた」とされている。 これ自体は事実ではあるが、 これは「Jリーグ柏戦でレギュラーメンバーを8人先発からはずした」こととイコールではない。 それを説明するために、実際に川崎の「ベストメンバー」と、関連の試合での先発選手を見てみよう。

ベスト
メンバー
9/19 ACL
セパハン戦
9/23 J1
柏戦
川島 永嗣 川島 永嗣 川島 永嗣
箕輪 義信 箕輪 義信 佐原 秀樹
寺田 周平 寺田 周平 河村 崇大
伊藤 宏樹 伊藤 宏樹 伊藤 宏樹
森 勇介 森 勇介 井川 祐輔
中村 憲剛 中村 憲剛 養父 雄仁
谷口 博之 谷口 博之 谷口 博之
フランシスマール 村上 和弘 フランシスマール
マギヌン マギヌン 大橋 正博
鄭 大世 鄭 大世 我那覇 和樹
ジュニーニョ ジュニーニョ 黒津 勝

上記の通り、直前のACLの試合では 「ベストメンバー」のフランシスマールではなく、村上和弘が先発している。 これは、Jリーグではいわゆる「在日枠」で出場している鄭 大世がACLでは「外人枠」扱いとなるため、 フランシスマールが外人枠3人から押し出される形でACLの登録から漏れたためである。 つまり、ACLから8人の選手を入れ替えたものは事実だが、 その内1人は逆に「非ベストメンバー」から「ベストメンバー」への入れ替えだったのである。

(2) 「非ベストメンバー」7人の実力

では「ベストメンバー」から「非ベストメンバー」への入れ替えとされる 7選手の実力はいかほどのものだったのか。 以下に今シーズンの各選手の出場状況を示す(Jリーグ柏戦前の時点)。

  J1
先発/出場/試合
ナビスコ
先発/出場/試合
ACL
先発/出場/試合
合計
先発/出場/試合
佐原 秀樹 _6/_9/25 _0/_0/_2 _1/_2/_7 _7/11/34
河村 崇大 _4/_9/25 _0/_0/_2 _3/_4/_7 _7/13/34
井川 祐輔 _0/12/25 _0/_2/_2 _2/_4/_7 _2/18/34
養父 雄仁 _0/_1/25 _0/_0/_2 _0/_1/_7 _0/_2/34
大橋 正博 _7/11/25 _1/_1/_2 _1/_3/_7 _8/15/34
我那覇 和樹 _8/16/25 _1/_1/_2 _2/_4/_7 11/21/34
黒津 勝 13/21/25 _0/_1/_2 _1/_3/_7 14/25/34

まず、我那覇と黒津については数多くの試合に出場しており、 先発数も10を超えていることから、「ベストメンバー」に準ずる選手だと言えよう。 もちろん、我那覇は例の問題で出場できない試合もあった上でこの数字である。
次に、佐原、河村、井川、大橋の4選手については意見のわかれるところであろう。 彼らは先発での出場はそれほど多いわけではなく、 「ベストメンバー」よりやや実力が劣ると見ることもできるかも知れない。 とは言え、途中出場も含めれば10を超える試合に出場しているわけで、 それほど実力が劣るわけではない、と考える人もいるであろう。 なお、河村は通常MFとして出場しているのにこの試合はDFとして出場しており、 そこに代役っぽさを感じる人もいるかもしれない (ただし、河村はJサテライトマッチではDFとして何試合も出場している)。
最後に、養父については先発ゼロ、出場数もわずか2試合であり、 「ベストメンバー」との差があることは否めない。 ただし、彼は中村憲剛のポジションで出場したことは忘れてはならない。 中村憲剛は日本代表としての欧州遠征とACLでの中東遠征を重ねており、 その疲労を考慮すればこの入れ替えには十分に納得する人も多いのではないか。

(3) 0-4という結果について

「でも0-4で負けちゃっているじゃん」という声もある。確かに。 でも「ベストメンバー」だったら勝っていたかというとそれはわからない。 柏戦の前々節、川崎はほぼ「ベストメンバー」で鹿島に1-4で敗れている。 また、前節には残留争いをする大分に完全な「ベストメンバー」で臨み、2-2でなんとか引き分けている (このとき得点したのは「非ベストメンバー」の大橋と井川であった)。 したがって、「ベストメンバー」ではなかったから大敗したとは言い切れないのではないか。 (まぁ、川崎の現在の順位を見ていただければチーム状況がわかるのではないか…と)

まとめ

「川崎はやりすぎだ」と言う人の多くは、「8人」「0-4」という数字や、 チームの中心選手であるジュニーニョや中村憲剛をはずしたことで 試合を捨てたという印象を持ったのかも知れない。 しかし、上記のように細かく見ていけば、 そうでないことがわかっていただけるのではないか。

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